小学校や田舎のおばあちゃんの家などで、廊下にかかっていた水銀式の温度計や湿度計を見たことはありませんか?昔はそのようなアナログ式が一般的でしたが、近年ではデジタル式が一般的になっています。
湿度計単体で目にする機会もへっていますが、それは様々な設備に内蔵されるようになったためです。たとえばエアコンです。エアコンの内部には、温度や湿度を感知するセンサーが内蔵されています。それによってリモコンには部屋の温度や湿度が表示されますし、希望の空調にすることができます。花粉や乾燥の季節に活躍する空気清浄機もその一例です。アレルギー原因物質の感知とともに、室温、湿度を感知するセンサーによって、快適な空気環境が保てるようになっているのです。
また、意外な製品でいうとコピー機にも湿度を測る装置が内蔵されています。湿度は、カードリッジや印刷用紙へ影響を与えるからです。こうした温度計のセンサーは、「サーミスタ」と呼ばれる電子部品によって作られていることが一般的です。ただ、これは私たちが想像する湿度のはかり方であろう、水の量を観測するといい方法で湿度をはかっているのではないのが面白いところです。
サーミスタは、静電気容量を測ります。というのも、空気中の水分量の変化によって、静電気量も変化するので、静電気量がわかればおのずと水分量=湿度もわかるという仕組みなのです。静電気量は電気信号としてデータ化され、我々の生活に貢献してくれているのです。