HACCPはHazard・Analysis・Critical・Control・Control・Pointの頭文字で、日本では危害分析重要管理点とそのまま直訳されている安全管理の手法です。
一般的に食品が製造され、出荷される最終工程での抜き取り検査がランダムに行われるものが一般的でした。抜き取り検査で抽出されたものに問題があった場合には、前後の製品を大量に廃棄する事で消費者には届かなくて済むようになっています。最終工程の抜き取り検査ですり抜けてしまい、市場に出回ってしまった場合には回収や作業を行うというのが今までの方法でした。
HACCPは製品が製造される各々の工程でおいてチェックや管理、記録を行いながら起こるかもしれない危険な場所を集中的に管理する方法です。万が一、問題が生じた場合にもその工程の場所で対処できることも多く、出来上がった大量の製品を廃棄することも少なくなります。機械の不具合や老朽化といった部署だけで把握していた事態も、企業全体で把握することができるので機械の買い替えなどが早めに対処することができます。
HACCPはアメリカで考えられた管理手法ですが、国連の国連食糧農業機関と世界保健機構の合同機関の食品規格であるコーデックス委員会が、世界中に採用するように推奨していることもあり、今では世界中に広まっています。日本でも世界中の人が集まるオリンピックが行われる2020年に義務化できることを目標にしています。